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日本の美学と現代の服装。Japanese aesthetics and modern clothing.

茶道の世界を確立した千利休がいます。以前にも書いたけれど、陶器というのは、歴史的人物が使ったことで、その価値が確立します。その千利休の使った天目茶碗は、確か14億円は、する。粗末な茶碗です。千利休は、究極の削ぎ落とした美学を貫きました。それは、以前にも書きました。そして、それは、千利休の本家を表屋敷を引き継ぐ「表千家」と本家の裏の隠居屋敷を継承した「裏千家」に分かれました。

茶道は、政治にも、深く関係があり、千利休も、その波に呑み込まれ、豊臣秀吉(1537-1597)の前で、割腹(カップク)、つまり、自害(ジガイ)。自ら、腹を切って死んでいます。

こんな言葉があります。日本語で言う「ハレ」。つまり、広々として、晴れやかなところ。そんな華やかな、世界が広がっています。

日本語で言う「ケ」。これは、おおやけで無いこと。よそ行きでないこと。普段、日常、わたくし。つまり、装い、外観、身なりには、日本的には、ハレの日、ケの日、があるのです。これは、伝統で、文化です。

そんな、日本的文化は、精神性ときらびやかさが、交錯して、現代に引き継がれています。

この新型コロナは、人々に、日常の大切さを教えたようであります。つまり、ケの日を大切にしてこそ、ハレの日がある、ことを導いています。何故なら、ユニクロの業績は、その勢いを増しています。ブランドのレナウンは、破綻しました。現代において、人々の装い、身なりは、日常を大切にしています。そこには、ブランドとか、見かけを気にして、身なりを整えるのでは無く、そこには、自分の一番着心地の良いものが、選ばれる、という消費者の心理があります。これは、日常着が、良いものが多くなり、ハレ、ケの境界線が無くなった、ことを意味します。

これからは、人々は、ブランドで、洋服を選ぶのでは無く、品質、着心地、そして、パーツとして、着こなしのできる、自分らしさを表現する時代になっています。だから、着こなす、これを制した人が、本当のおしゃれになる。時代は、流れていく。中国にこんな言葉がある。「温故知新、オンコチシン」。古いものを研究して、そこから、新しい知識を得る。良い言葉です。時代は、流れていくけれども、そこには、常に新しい発見があります。


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